ピコトーニングとレーザートーニングの違いは?

「ピコトーニングのほうがよい」と聞き、どちらを選ぶか迷う方は少なくありません。どちらも低い出力でメラニンを少しずつ砕く施術で、大きな違いはレーザーを照射する時間の長さです。研究では、肝斑に対してピコトーニングが常に優れているとは言えません。機器名より先に、どの種類のシミなのかを確認することが大切です。

ピコトーニングとレーザートーニングの違いは?

幅の異なる2つの光の波形と色素の粒子で、トーニングを説明した図

一般にレーザートーニングと呼ぶ施術は、QスイッチNd:YAGレーザーを使い、10億分の1秒のナノ秒単位で照射します。ピコトーニングは、その1000分の1のピコ秒単位で照射するレーザーです。「ピコのほうがいいですか?」とよく聞かれますが、機器より先にシミの種類を診る必要があります。

照射時間が短いほど、色素は熱によって壊されるよりも、瞬間的な衝撃で細かく砕かれます。ピコレーザーはナノ秒レーザーより低いエネルギーで強い衝撃を与えられ、回折レンズを組み合わせると、コラーゲンやエラスチンの産生を促す肌再生にも使われます。[1]

ピコトーニングとレーザートーニングの比較

トーニングの代わりに用いることが多い、シミのスポット照射も含めて比べてみましょう。

区分 レーザートーニング ピコトーニング シミのスポット照射
照射時間 ナノ秒 ピコ秒 ナノ秒・ピコ秒の両方あり
作用の仕組み 弱い熱と衝撃で、色素を少しずつ砕く 短い衝撃で、色素を細かく砕く 高いエネルギーで、病変を集中的に治療
主な対象 肝斑、くすみ 肝斑、シミ、肌トーン シミ(老人性色素斑)、脂漏性角化症、そばかす
治療方法 複数回繰り返す 複数回繰り返す 少ない回数。かさぶた・保護テープを伴う

肝斑にはピコトーニングのほうがよいですか?

肝斑のある20名の顔を左右に分け、片側に755nmピコレーザー、もう片側に1064nm Qスイッチレーザーを照射した比較研究があります。6か月後に開始前より肝斑スコアが明確に下がったのはQスイッチ側のみで、両機器間に統計学的な有意差はありませんでした。痛みはQスイッチ側のほうが少ない結果でした。2年後には58.82%の患者に再発または悪化が見られましたが、ここでも両者の差はありませんでした。[2]

肝斑には血管・ホルモン・紫外線が複雑に関わるため、どのレーザーでも1回では治療を終えられません。機器の種類以上に、出力をどこまで抑え、何回に分けるかが結果を左右します。肝斑は広がりやすく刺激で濃くなりやすいため、高い出力で病変を除去するリポット(Reepot)はお勧めしていません。HALO(ヘイロー)やBBL Foreverなどを用い、肝斑に合わせた治療を別に組み立てます。

レーザートーニングは安全ですか?

低出力Qスイッチレーザーによる肝斑治療の42研究を検討したレビューでは、全体として有効で安全な治療と評価されています。ただし、累積エネルギーが増えると斑状の色素脱失が生じ、出力が強すぎると炎症後色素沈着によってかえって濃くなる可能性も指摘されています。[3] 回数を重ねるほど、毎回の肌の反応を見て出力を調整する必要があります。

別のレーザーが適しているのは、どのような場合ですか?

すべてのシミがトーニングの対象ではありません。境界のはっきりした老人性色素斑や脂漏性角化症、濃いそばかすは、繰り返しトーニングするより、病変を狙った照射のほうが効率的な場合があります。老人性色素斑に関する41件の臨床試験のレビューでも、レーザーは他の方法より効果が高く、成功率はQスイッチで36.36〜76.6%、ピコレーザーで67.9〜93.02%でした。[4] 他の治療で十分な変化を得られなかった方には、スポット照射をご提案することがあります。

ピコレーザーはシミ以外にも使います。表皮を保ちながら真皮に微細な反応を起こし、新しいコラーゲンの産生を促すことで、ニキビ跡や毛穴の治療にも用いられます。

当院では、シミや傷跡をどのように治療していますか?

当院では院長が直接カウンセリングを行い、施術まで担当します。まず肝斑なのか、老人性色素斑・そばかすなのか、複数が混在しているのかを診察します。同じ顔に老人性色素斑やそばかすと肝斑がある場合は、前者にリポットを用い、肝斑には別の治療を組み立てます。

境界がはっきりした老人性色素斑・脂漏性角化症・そばかすには、 リポットを使います。このレーザーは、強力な冷却で肌を保護しながら病変にエネルギーを集める532nmレーザーです。チョ・チャンファン院長が病変ごとの出力と回数を決めます。照射範囲の設計が結果を左右します。再発に見えても、実際には初回の照射から漏れた病変である場合があり、経験が少ないと見落としやすい点です。施術を受けた方からは「シミがきれいに取れた」というお声もありました。チョ・チャンファン院長は2025年の大韓美容整形レーザー医学会秋季学術大会で、リポットなどの色素レーザー後のケアを講演し、2023・2024年には同学会で785nmピコレーザーによる肝斑治療について講演しました。

ピコレーザーのうち、 ディスカバリーピコは532nmと1064nmの2波長を使い、肝斑・そばかす・シミを細かく砕くピコトーニングに用います。表皮を保ちながら真皮を刺激するため、ニキビ跡や毛穴にも使用します。ニキビ跡には、コアプーリングなどの注入治療を併用すると効果を高められます。当院はディスカバリーピコを韓国で初めて導入し、チョ・チャンファン、ク・ソヨン院長はメーカーのQuanta System創立30周年行事に、韓国代表のキードクターとして招かれました。

ピコトーニングの前に知っておきたいことは?

肝斑は治療後も紫外線・ホルモン・刺激で再び濃くなることがあり、継続したケアが必要です。回数・間隔・改善の程度は、色素の深さや肌色によって異なります。短い間隔で強い照射を重ねると、色素脱失や色素沈着を起こすことがあるため、反応を見て調整します。リポット後は案内された期間、デュオダームを貼り、他の色素治療ははがしてから1か月後以降をおすすめします。

ピコトーニングのよくあるご質問

ソウル江南・狎鴎亭でクリニックを選ぶポイントは?

すぐにトーニングを勧めるのではなく、まずシミの種類を診断するかを確認しましょう。肝斑と老人性色素斑では治療法が異なります。当院では流れ作業の診療を行わず、院長がカウンセリングから施術まで直接担当します。

何回受ければ効果を感じられますか?

トーニングは1回で完結せず、複数回に分ける治療です。色素の深さと肌の反応を見て回数・間隔を決めるため、大きな個人差があります。

治療後に肝斑が再発することはありますか?

再び濃くなることがあります。研究でも2年後に半数以上で再発や悪化が見られたため、紫外線対策と維持のためのケアが必要です。

そばかすもピコトーニングで取れますか?

薄いそばかすはトーニングで目立ちにくくなることがあります。一方、濃く境界がはっきりしたそばかすや老人性色素斑は、リポットのように病変を狙うレーザーのほうが、少ない回数で治療できる場合が多くあります。

参考資料

  1. Saluja R ほか、「Picosecond Laser: Tattoos and Skin Rejuvenation」, Facial Plastic Surgery Clinics of North America, 2020. https://doi.org/10.1016/j.fsc.2019.09.008
  2. Zhou Y ほか、「Comparison of 755-nm picosecond alexandrite laser versus 1064-nm Q-switched Nd:YAG laser for melasma: A randomized, split-face controlled, 2-year follow-up study」, Lasers in Surgery and Medicine, 2024. https://doi.org/10.1002/lsm.23763
  3. Lee YS ほか、「The Low-Fluence Q-Switched Nd:YAG Laser Treatment for Melasma: A Systematic Review」, Medicina, 2022. https://doi.org/10.3390/medicina58070936
  4. Mardani G ほか、「Treatment of Solar Lentigines: A Systematic Review of Clinical Trials」, Journal of Cosmetic Dermatology, 2025. https://doi.org/10.1111/jocd.70133

執筆:ドンアン中心クリニック 医師

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