ヒップディップができる理由と、注入治療での整え方

骨盤の横がくぼみ、ジーンズやワンピースを着るとラインが途切れて見えるという方は少なくありません。このくぼみをヒップディップと呼びます。多くは骨や筋肉の構造によるため、運動だけで埋めるのは難しいものです。注入でくぼみを補い、ウエストから太ももまでの曲線をつなぐ方法が向いています。切開や長い回復期間を避けてヒップラインを整えたい方に、まずご提案している方法です。

ヒップディップはなぜできますか?

ヒップディップは、骨盤の外縁と大腿骨の上部の間にできるくぼみです。バイオリンの側面に似ていることから、バイオリンヒップとも呼ばれます。チョ・チャンファン院長は、理想的な体形の条件を解説したコラムで、骨盤の形と幅、大腿骨の傾き、臀部の外側の筋肉が付く位置、皮下脂肪の分布によって決まると説明しています。

そのため、やせている方にも見られ、体重が増えればなくなるわけでもありません。このくぼみが、ウエストから骨盤、太ももの外側へ続く曲線を途切れさせます。治療の目的はその部分を補い、前・後ろ・横のどこから見てもなめらかにつながるラインを作ることです。診察ではくぼみの深さだけでなく、骨盤の幅と太ももの外側のラインも確認します。一点だけを見て埋めても、自然な曲線につながらない場合があるためです。

なだらかな曲線の中央にくぼみをつくった、砂色の紙の造形

運動でなくすことはできますか?

よくいただくご質問です。臀部の外側の筋肉を鍛える運動は、ヒップ上部のボリュームを増やす助けになります。ただし、骨の形や筋肉の付着位置は変わらないため、くぼみ自体をなくすのは難しいでしょう。運動でヒップ全体のハリを保ち、くぼんだ部分を施術で補う組み合わせが現実的です。

ヒップディップに使う注入剤にはどのような種類がありますか?

成分によってボリュームの出方が異なります。臀部への注入によく使われる代表的な成分は3つです。

成分 ボリュームが出る仕組み 変化が現れる時期 特徴
ヒアルロン酸(HA) 注入したジェルが直接くぼみを補う 施術直後 徐々に吸収される
PLLA(スカルプトラ) 体内で新たなコラーゲンが作られる 数週間〜数か月かけて 複数回に分けて施術
PCL(HIPFULLEN) ジェルで直後に補い、その後コラーゲンが作られる 直後、その後4〜8週間かけて コラーゲン刺激製剤の中では持続が長い傾向

ヒアルロン酸で臀部のボリュームを補った女性30名を1年間追跡した研究では、平均注入量は43.60mLで、満足度は30日後の90%から12か月後の62%へ低下しました。研究者は、この低下がヒアルロン酸の分解過程と一致すると説明しています。重い副作用はありませんでした。

PCLは、縫合糸などの医療分野で70年以上使用されてきた生分解性素材です。PCLのコラーゲン刺激製剤に関するレビューでは、ジェル中のPCL微粒子が注入直後にボリュームを作り、その周囲に新しいコラーゲンが形成されることで長く保たれると説明されています。施術を受けた方からは、「ヒップが若返ったみたいで、コラーゲンの再生でハリが本当によくなった」との感想もいただきました。

効果はどのくらい続きますか?

持続期間は成分、注入量、体形によって異なります。ヒップディップは皮下脂肪が薄く、硬すぎる製剤を使うと表面に凹凸が出る場合があるため、柔らかい製剤を選ぶ必要があります。チョ・チャンファン院長は、「Hip Ⅱ」のコラムで、コラーゲン刺激製剤の持続期間をPCL、PLLA、CaHAの順に整理しています。スカルプトラはメーカー資料では24か月以上持続し、目標に応じて45日おきに1〜6回に分けて行います。くぼみが深い場合は、1回で埋めるよりも、複数回で少しずつ補うほうが自然です。コラーゲンが徐々に作られるため、直後ではなく、予定した回数を終えて数か月後に仕上がりを確認します。

ヒップアップも同時にできますか?

くぼみを補えば横のラインはつながりますが、ヒップの下部がたるんでいると、脚が短く見えることがあります。そのため、ヒップディップ、上部のボリューム、下部のたるみをまとめて計画すると、ウエストから骨盤、太ももへ続く曲線がより自然になります。ヒップの位置が上がると脚が長く見え、全身のバランスも整います。診察では、くぼみだけでなく、上部と中央のボリューム、骨盤、下部のたるみも確認します。

当院ではヒップディップをどのように治療しますか?

当院では、院長がカウンセリングから施術まで直接担当します。骨盤の構造、ヒップの形、ボリューム、皮膚の状態を分析し、必要な部位と量を決めます。計画した場所に少量ずつ分散させて注入し、過度で人工的な印象にならないヒップを目指します。

HIPFULLENは、PCLを用いてヒップディップ、骨盤の横のくぼみ、ヒップ下部のたるみを一緒に整える、当院のボリューム・リフトアッププログラムです。減量とともにヒップのボリュームも落ちた方や、左右差が気になる方に向いています。徐々にボリュームを補いたい場合は、スカルプトラを使用します。PLLAは施術後のマッサージが仕上がりに関わるため、方法を個別にお伝えし、十分に行っていただくようお願いしています。痛みが心配な方は、麻酔クリームと静脈麻酔から選べます。チョ・チャンファン院長は、PCLやPLLAを含む6種類のコラーゲンブースターの作用機序を比較したレビュー論文を、筆頭著者としてJournal of Cosmetic Dermatology(2026年)に発表しました。

施術前に知っておきたいことは?

ボリュームの出方や持続期間には、体形や肌の状態による個人差があります。臀部の深部には太い血管や神経が走っています。そのため、PLLAによる臀部治療のレビューでは、深い危険な部位を避け、先端が丸いカニューレで低い圧力をかけ、少量ずつ注入することが推奨されています。施術部位に炎症や感染がある方、ケロイドの既往がある方、妊娠・授乳中の方は延期します。結合組織疾患や活動性の免疫疾患がある方にも、スカルプトラはお勧めしていません。

ヒップディップ治療のよくあるご質問

ソウル江南・狎鴎亭でヒップディップの注入治療を受ける際の確認点は?

院長が骨盤の構造を分析し、注入する部位と量を直接決めるかを確認しましょう。狎鴎亭ロデオ駅5番出口近くの当院では、院長がカウンセリングから施術まで直接担当します。

HIPFULLENは一般的な臀部のフィラーとどう違いますか?

ボリュームを入れるだけでなく、PCLがゆっくり分解される間にコラーゲンが作られ、ヒップ自身のボリュームが育つよう促します。

料金は何によって決まりますか?

くぼみの深さと範囲、注入量、成分、麻酔の方法によって異なります。院長が体形を分析して計画を立て、カウンセリングで費用をご案内します。

施術後すぐに日常生活へ戻れますか?

はい、戻れます。ただし約2週間は、臀部を強く押したりマッサージしたりせず、サウナもお控えください。腫れ、内出血、しこり感は、多くの場合自然に落ち着きます。

参考資料

  1. Bussade M ほか、「Assessment of Hyaluronic Acid Filler in Gluteal Augmentation and Contouring: A 1-Year Prospective Study」, Journal of Cosmetic Dermatology, 2025. https://doi.org/10.1111/jocd.70600
  2. Christen MO ほか、「Polycaprolactone: How a Well-Known and Futuristic Polymer Has Become an Innovative Collagen-Stimulator in Esthetics」, Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 2020. https://doi.org/10.2147/CCID.S229054
  3. Lin MJ ほか、「Poly-L-Lactic Acid for Minimally Invasive Gluteal Augmentation」, Dermatologic Surgery, 2020. https://doi.org/10.1097/DSS.0000000000001967

執筆:ドンアン中心クリニック 医師

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